散文小径

小説家です。時代小説を執筆しています。皆さまのご声援に支えられて描いております。よろしくお願いします。

シリーズ・里見家のおんなたち 11

 里見家に生を受けた女。
 里見家に嫁いだ女。
 円満な者も、不遇な者も、女たちの数だけ笑いもあれば涙もあったことでしょう。そんな里見家のおんなたちは、おおよそ、実名の残されていない者が多かったのです。院号または通り名で後世に伝えられる女性の逸話を、ひととき一緒に語りましょう。


 里見義康の正室。
 以前も触れたことがございます。俗説諸説、多々ございますが、そのなかで綺羅を飾る一説が、織田信長の縁者説です。ある説では娘とし、ある説では養女と唱え、姪だとも云われたり、釈然としないところが実にミステリアス。一つ一つを検証すると、夢がなくなりそうなので、ここでは追求いたしません。

 義康とこの正室の婚姻時期は明確なものではありません。
 嫡男の誕生した年以前のどこか、というアバウトなところですが、少なくとも北条氏に対する秀吉の〈小田原戦役〉以降ではないかと推測されます。なぜなら、里見氏に織田の縁者を娶わせることが出来るのは、秀吉か家康しかいないでしょう。この両者は、小田原戦役以後、競うように里見氏との誼を急速に深めていることが記録から伺えます。里見氏をつなぎとめることで、双方ともにメリットがある証です。その機を巧みにつかんで、表向きは減封や検地で虐げられている風の里見義康は、その背景で急速に人脈を広げているのです。
 とまれ、彼女の残した事績は多くありません。
 確実なことは、文禄3年(1594)に嫡男である忠義を産んだということ。それ以外は、歴史の表舞台に登場することはありません。

 里見の現存文書のなかに、藤井殿という女性がおります。夢酔は浅学で恐縮なのですが、この方が正室なのでしょうか?里見義康に側室がいたことは間違いありませんが、この藤井殿の文書、安房神社に関するものなので、然るべき御身分の方が発したと解釈してございます。藤井というのも、御料地とされた地名と、どこかで又聞きしたような気がします。いやいや、本当に、勉強不足で、情けなや。


   大神宮ミや破候間、
   かり屋つくらせへく候、
   其郷納之内兵粮六表本俵にて禯き
   ・大工かたへ厳蜜ニ可相渡者也、
     巳
      八月廿五日
            和田越前守殿
            金井筑後守殿


 この文書は文禄2年のものなので、もし藤井殿が義康正室なら、このときには婚姻が成立していたことになります。
 そのほかには高野山西門院と〈たてやま つほね〉の文書がございますが、こちらは年月日未記載。里見氏と高野山との関係から察するに、これは側室と考えにくいところです。
 
 二次資料によると、天正18年に〈藤井美濃御前〉と称される女性がいたとされています。彼女は義康御殿の南側御殿に、化粧高700石で存在していたといいますが、これが義康正室かどうか。
 この美濃という響き、信長の関係者と云う響きと浪漫を感じていたいですね~♪


                   ◆      ◆      ◆



 戦国武将里見氏のNHK大河ドラマ放映を目指す「里見氏大河ドラマ実行委員会」が組織されています。里見氏終焉の地である鳥取県倉吉市、里見氏発祥の地の群馬県高崎市、そして館山市で、NHK側にドラマ化を働きかける運動を行っております。
「2014年に里見氏の物語をNHK大河ドラマで!」
 皆さまの温かいご声援をお願いします。

 署名用紙はこちらに収納しております。
 活動の趣旨に御賛同いただけましたら、是非、こちらの署名用紙をプリントアウトのうえ、支援の程よろしくお願いします!
 宛先は、ポスターのとおりです。



里見氏城跡(稲村城跡・岡本城跡)国史跡指定記念―シンポジウム
「関東戦国史のなかの里見氏」と祝賀のつどい―


下記の「里見氏城跡シンポ」というファイルに、
「0227 案内チラシ:里見氏城跡国史跡指定の記念」
「里見氏城跡「国史跡」シンポ・祝賀会案内状(挨拶文)」
「国史跡つどい返信ハガキ」
「国史跡記念のつどい参加返信FAX」
「記念のつどい・郵便振替用紙」
の、5種類の書類がアップしてありますので、ご利用ください。

https://box.yahoo.co.jp/guest/viewer?sid=box-l-3cwv2wfiuh32cvdru3iad3wwoe-1001&uniqid=2d7aa5b6-f45f-4466-a3cc-791790f941d0
(引用blog「福井功@まちづくりプロデューサーのブログ」)


ポスター



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  1. 2012/03/15(木) 22:36:52|
  2. 随筆・あっそう!里見発見伝
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