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散文小径

小説家です。時代小説を執筆しています。皆さまのご声援に支えられて描いております。よろしくお願いします。

鑑賞

休養を兼ねて、少し旅をしていました。(ノ゚ω゚)ノ*.オオォォォォォォォー
はじめて足を踏み入れた、東美濃。中津川宿です。


中津川は、随分むかしに習作した作品「やじより」に、ほんの少し登場します(この作品は、解除方法がわからなくてネット上に漂っています)。その稚拙な部分や資料の肉付け、照会、各該当研究者への問い合わせ等により、きちんとリメイクしたのですが、営業につながらない不遇の作品でもあります。
主人公の松尾多勢子は伊那の人。
今回、そのご当地を中央道で通過しています。
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いまは、さくっとトンネルで向こう側へ行けますが、幕末の頃は神坂峠を越えて行ったと思われます。いい時代です。DSCF3822.jpg
中津川は木曽路を下がったところにある中仙道の宿場。
この日はお祭りにあたるそうで、中津川市中山道歴史資料館は入場無料でした。「企画展 『夜明け前』の主人公 青山半蔵のモデル 島崎正樹と中津川宿」が催されており、多勢子の小説に登場した人物が続々と展示の名前にありました。ここに一度も足を運ばず、資料とインスピレーションで描いただけあって、新鮮な気持ちです。
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リメイクで肉付けした場所は多く、中津川の登場する最初の描写はかくのとおり。
現地を観た後なら、もっと表現の仕方もあっただろうな。

( ̄^ ̄)ゞ
文久二年六月二〇日。
 長州藩主・毛利慶親は江戸から京都へ急ぎ向かい、途中、中津川宿本陣で宿営した。この本陣は、建坪二八三坪という広大な屋敷で、参勤交代の諸大名、勅使、公家、幕臣が宿泊したといわれる。
 勿論、昨年には皇女・和宮もここを利用した。
「お待ちしておりました」
 毛利慶親を待っていたのは、藩士・桂小五郎である。
 当時の長州藩は〈航海遠略策〉を藩是に掲げていた。朝廷はこの考えに賛同していたものの
「開国航海の論は国体にかかわるので叡慮に沿いがたい」
と、迷いを示したため、藩主自ら弁明に向かったのである。
 それを思い留まらせるため、桂小五郎が追ってきたのだ。
 桂は京の政情を具体的に報告するとともに、世の流れ、感情の衝動を三日間にわたり、切々と藩主に訴えた。
 桂小五郎は長州藩きっての俊英でありながら、藩校・明倫館で当時、山鹿流兵学教授を務めていた吉田松陰に兵学を学び、感化されていた。
「事をなすの才あり」
 吉田松陰は桂小五郎をこう評している。
 このことが、私塾・松下村塾の門下外にも関わらず、その弟子たちと桂小五郎を強く結んだ。長州藩きっての若き指導者候補は、過激を好む物騒な連中とも身分を超えて通じていた。
 もっとも藩主・毛利慶親は、それを小事として、桂を可愛がる器量を持つ。
 このとき桂が説いたのは、〈航海遠略策〉の転換だった。
 これは昨年、直目付・長井雅楽が藩是に押し上げた〈開国論〉である。かつて佐久間象山や吉田松陰もその主張を唱えたが、藩是と為したのは長井雅楽の功績であった。
 しかし、開国という考えは、当時の日本人にはまだ新しかった。
 むしろ異人斬りのように、具体的な行動こそが分かりやすい。若者はそれを好んだが、政策を司る者たちは、思想だけではなく藩権力を巡り、両論を泳ぎ、世を惑わせるものである。佐久間象山や吉田松陰等は純粋に開国をすることで、積極的に広く世界から学び、その上で諸外国と対抗していこうとする考えを持った。いわばこれこそ〈大攘夷〉であり、過激を好むことは〈小攘夷〉と彼らは蔑んだ。
 桂小五郎は朝廷の意を、よくよく説いた。
 重臣である益田弾正、浦靱負等も加わり、毛利慶親もじっと耳を傾けた。
 長井雅楽が提出した建白書中に
「朝廷ご処置に対していささか謗詞に似寄っているところがあり」
という不興がある。謗詞とは誹謗であり朝廷に対する不敬に等しい。これを藩是とすることは長州の利ではないと、桂小五郎は訴えた。
 こののち上洛した毛利慶親は、藩是決定の御前会議の場にて、航海遠略策を破棄し航海雄略論を藩是と為す決定を下したのである。
 航海雄略論は、開国攘夷を意味する。




資料館内や、街なかで話をした人、みんな親切で、これほど旅人に優しい町は日本中探しても稀有なことと思います。宿場町だったゆえの御土地柄なのかな?

このたびの散策にあたり、事前並びに事後の情報等の提供をいただきました中山道歴史資料館さまに厚く御礼申し上げます。

今回のこと、まとめて、歴史研究へ投稿する予定です。













戦国武将里見氏のNHK大河ドラマ放映を目指す「里見氏大河ドラマ実行委員会」が組織されています。里見氏終焉の地である鳥取県倉吉市、里見氏発祥の地の群馬県高崎市、そして館山市で、NHK側にドラマ化を働きかける運動を行っております。
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  1. 2019/11/05(火) 10:49:13|
  2. 閑話休題
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