散文小径

小説家です。時代小説を執筆しています。皆さまのご声援に支えられて描いております。よろしくお願いします。

シリーズ・関ヶ原と里見家 1

 天下分け目の関ヶ原。
 通説では徳川家康の天下取りとされますが、冷静に俯瞰してみると、これは豊臣政権下での家臣同士の諍い。諸説云々ございますが、この天下の一戦で豊臣家が弱体したことも事実。
 日本中の大名が二派へと別れて、激突した。
 総じて、これを〈関ヶ原合戦〉と、後世語られております。


 関ヶ原合戦は、前哨戦となる上杉景勝追討の挙兵から始まっていると考えられます。諸説云々ございますが、そのあたりは学者先生の領分。夢酔はそういう資料を参考にしながら、物語としての構成をしているだけの輩にございます。このblogにおいても、一貫して、偉そうな諸説を吹くつもりは毛頭ございません。思うところはありますが、それは作品を綴る上で解釈をしていったものにて
「これ、本当なんですか?」
と突っ込み処が登場するかもしれません。
 関ヶ原と里見家。
 ここに視点を置き換えると、通説では説明できない部分がかなり出てきてしまいます。そういうとき、柔軟な発想で、作家は想像を駆使して展開を紡がなければならないのです。
 ある意味、ご教授の意見があれば、これ幸いというところでしょうか。

 さて、関ヶ原合戦はふたつの要素を含んでおります。
 ひとつは、濃州関ヶ原における局地戦。
 もうひとつは、日本全土で同時期に展開された局地戦。徳川家康に附いた大名と、それに附かなかった大名と、綺麗に線引きされる現象が生じています。
 里見家は、当然、両陣営から誘われています。
 それを熟慮のうえで、徳川家に与したのは、何だったのでしょう。
「関東の大名は家康に附くのが当然」
という単純な錯覚は、後世の結果論が為せる考えです。実際、家康に附かなかった大名だっていたわけです。
 里見家が家康に附いた理由は、恐らく増田長盛への幻滅が原因ではないかと思っております。
この増田長盛、豊臣家五奉行のひとりで安房の担当者として太閤検地を進めた人物です。豊臣家からの意見や命令は、この者を通じて里見家にもたらされるシステムになっているわけですね。
 五奉行は一致して家康の専横を阻止する行動を取るわけですが、この増田長盛、どこかで石田三成と距離を置いているのです。
 つまり、打倒徳川のもとへ身を置いて、やたらと保身の保険を企てていたのです。家康に三成の挙兵を内通したり、また、三成の資金援助の要請さえも渋るなど、保身工作を講じていたのです。ひょっとしたら、里見家を介して徳川とのパイプを求めたのかも知れません。
 結果として、里見家は太い縁のあった増田長盛に背を向け、徳川家に附く選択をするわけです。



 日本全国の関ヶ原に包括される戦いは、次のとおりとされています。


○ 伏見城の戦い(畿内)  鳥居元忠(東軍)vs宇喜多秀家(西軍)

○ 田辺城の戦い(丹波)  細川幽斎(東軍)vs 小野木重次・前田茂勝(西軍)

○ 浅井畷の戦い(北陸)  前田利長(東軍)vs丹羽長重(西軍)

○ 岐阜城の戦い(美濃)  福島正則・池田輝政(東軍)vs織田秀信(西軍)

○ 竹ヶ鼻城の戦い(美濃) 福島正則(東軍)vs杉浦重勝(西軍)

○ 八幡城の戦い(美濃)  遠藤慶隆・金森可重(東軍)vs稲葉貞通・遠藤胤直(西軍)

○ 第二次上田合戦(信濃)  徳川秀忠(東軍)vs真田昌幸(西軍)

○ 石垣原の戦い(豊後)  黒田如水(東軍)vs大友義統(西軍)

○ 慶長出羽合戦(出羽)  最上義光・伊達政宗(東軍)vs上杉景勝(西軍)

○ 和賀岩崎一揆(陸奥)  南部利直 vs 和賀忠親


 里見家は直接これらに関与することはございませんでした。
 これから、関ヶ原の戦いと里見家の動向について、一緒に考えていきましょう。よろしくお願いします。


                  ◆    ◆    ◆



 お知らせです。


 倉吉せきがね里見まつり

里見忠義終焉の地・鳥取県倉吉市。
 毎年9月第一日曜日に開催されます。東国の方は、その遠さを噛み締めることで、この地に流された里見家最後の当主の心中を実感できるのではないでしょうか?


開催日  平成24年9月2日(日)
開催場所 倉吉市関金町 山守小学校周辺
 お問い合せ
      「倉吉せきがね里見まつり」
倉吉せきがね里見まつり実施委員会(倉吉市市民参画課内)
TEL:0858-22-8159
「里見時代行列」
倉吉里見手作り甲冑愛好会(NPO法人養生の郷内 )
TEL:0858-45-3988



◆  ◆  ◆



戦国武将里見氏のNHK大河ドラマ放映を目指す「里見氏大河ドラマ実行委員会」が組織されています。里見氏終焉の地である鳥取県倉吉市、里見氏発祥の地の群馬県高崎市、そして館山市で、NHK側にドラマ化を働きかける運動を行っております。
「2014年に里見氏の物語をNHK大河ドラマで!」
 皆さまの温かいご声援をお願いします。

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 署名用紙はこちらに収納しております。
 活動の趣旨に御賛同いただけましたら、是非、こちらの署名用紙をプリントアウトのうえ、支援の程よろしくお願いします!
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