散文小径

小説家です。時代小説を執筆しています。皆さまのご声援に支えられて描いております。よろしくお願いします。

海の路 水軍の路

先の22日(火)に赴いた房州にあたり、つらつらと私見を。

東京湾フェリーは現在、久里浜と金谷を結ぶ重要な海の路線。アクアラインを使えという声も何やら多いようで、時として存亡が話題となる時期もあったそうですが、個人的には、この須賀水道を見通せる海上からの景色は、値千金と呼んでもよい風景。
夢酔は荒天で運行中止になったり、又は運行時間外の移動にあたらない際は、極力、東京湾フェリーを用いることにしています。
それは、色々な意味で、距離感を意識できる場だからです。

例えば。DSCF4508.jpg  地図を拡げただけでは分からないでしょう。久里浜から見える房総半島。こんなに近いのです。ともすれば対岸の家屋まで識別できる日もあると思われます。これは「神奈川県」「千葉県」という呼称を耳にしただけでも、ああ、遠いねという潜在意識が働くせいかも知れない。こういうものは、無心でただ見ることで、心にある垣根を除くことが適います。
でも、気候風土や文化といった面でいえは、東京湾を隔てた地の歩んだ歴史には隔たりというものがある。
久里浜の歴史、総じて横浜横須賀の歴史というべきでしょうか。三浦半島に連なる一介の漁村群は、幕末のある事件をきっかけに、日本の近代化に向けた立役者にお色直しさせられ、現代に至るのです。その事件を垣間見る事の出来る足跡をフェリーの甲板上から見ることが出来ます。
DSCF4509.jpg                               ペリー公園Σ(゚□゚(゚□゚*)
そう、開国迫る黒船がきて、ペリー上陸の地となったのが、久里浜です。この場所が、現在のペリー公園とされます。
以来、神奈川は異国情緒も綯い交ぜとなった、エキゾチックな印象を皆さんに発信していることと思います。夢酔もそういう印象を抱いて育ちました。
対岸の房総半島側は、明治以降も、穏やかな時間を刻み、現在に至るものと思います。

思い返せば、400年も500年もむかし。
まだ江戸湾と呼ばれていたこの海域は、海の戦国時代を繰り広げておりました。
里見と北条。双方は、元々ゆかりの一族ではない余所者同士。この海を豊穣の場と認めていたのでしょうね。互いの側へ攻め入り、時には守備に翻弄し時には略奪に狂乱した、そんな時代の往還の場が、浦賀水道周辺だったのでしょう。なにせ江戸湾はこの辺りが一番狭い。やはり海路はこういう場所を望むのだろうな。

東京湾フェリーは、そういう時代の名残を、航路として残してくれているのです。DSC00013.jpg                                                三崎城は北条の水軍城。館山城から一望できる場所にあります。そして、東京湾フェリーの発着する金谷には金谷城、すぐ北には造海城、南には勝山城という里見水軍の拠点がずらりと配されていました。まさに係争の地。丸見えの前線基地。こういうこともあってか、勝山城は浮島の影になる入江に設けられました。
DSC00029.jpg                     勝山城(正面山)と現在の漁港、むかしは水軍基地だった
DSC00031.jpg            勝山湊を隠してくれた浮島。三浦半島から内側は見えない。

つらつらと、この水軍の路に想いを馳せるのは、里見を描いた者の性だな……DSC00008.jpgDSC00007.jpg

現在は、交通の動脈となって十字砲火のように航路が入り組む浦賀水道。DSC00012.jpg

DSCF4519.jpg          洋上より城ヶ島を包括する三崎を望む。
DSCF4515.jpg
      そして金谷と、浮島を望む。たしかに勝山湊は見えない!
DSCF4513.jpg              房総と三浦の最も狭い海域を視認。晴れていると真ん中に伊豆大島も見える。


この感性を育まずして、江戸湾の戦国を紡ぐことは難しいのです


昨日、郵送を頂きました。
歴史読本第635号に掲載してもらいました。感謝。。。
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おしらせ
小山田情報館発令、今後のイベント情報です。  
9月27日(日)松本憲和氏講演「趣旨:小山田信茂は逆心にあらず、演題未定」(13:30-15:00・大月市民会館4階視聴覚室)  
10月末から11月初頭:大月市文化祭にて小山田家に関する展示(詳細は未定・大月市民会館)
おたのしみに。
夢酔も、行くよ。




第34回南総里見まつり開催決定!!IMG_20150923_0001.jpg
http://satomi.tateyamacity.com/


戦国武将里見氏のNHK大河ドラマ放映を目指す「里見氏大河ドラマ実行委員会」が組織されています。里見氏終焉の地である鳥取県倉吉市、里見氏発祥の地の群馬県高崎市、そして館山市で、NHK側にドラマ化を働きかける運動を行っております。
「里見氏の物語をNHK大河ドラマで!」
 皆さまの温かいご声援をお願いします。


公式HPはこちら里見氏大河ドラマ化実行委員会

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  1. 2015/09/26(土) 07:15:41|
  2. 随筆・あっそう!里見発見伝
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